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ブックレビュー 森見登美彦節に戯れよう:『美女と竹林』

投稿;2009/08/24 00:30:26 / カテゴリ:ブックレビュー / タグ: ★★★・・, 森見登美彦
美女と竹林
[著者] 森見登美彦

■概要 美女とならびたつ魅力を発する「竹林」に対する思いと暴走(妄想)をつづるエッセイ集?

突然だが、私の祖先は農民だった。

ある日、本能寺の変により追われる身になった明智光秀を竹薮で匿う、という幸運を得た。その時の褒美が、後に商人に成り上がる足がかりになったと聞いた。

 光秀自身はその後やはり別の竹薮で農民に殺されたという(明智藪と呼ばれる)から、

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ブックレビュー リアルの上に描かれたファンタジー:『地図男』

投稿;2009/06/01 08:32:09 / カテゴリ:ブックレビュー / タグ: ★★★・・, 真藤順丈
地図男 (ダ・ヴィンチブックス)
真藤順丈
ASIN: 4840124167
ProductGroup: Book
Manufacturer: メディアファクトリー

その浮浪者がもつ地図帳には数え切れないくらいの付箋紙に埋め尽くされていた。そこには、音楽の天才幼児が初めてつくった作曲/密かに行われる東京23区対抗戦/社会に適応できない少年と少女の奇跡的出会いなど、ポップでファンタジックな物語が綴られている。地図男は何者?なぜ地図男は膨大な文章を書き続けるのか?ダヴィンチ大賞受賞作品。

 地図を開くと見入ってしまう。空想の視点から世界を見下ろした現実を、正確に書き表したその図は、ノンフィクションに違いないのだけれど、ノンフィクションに思える。そこには両者が入り交じった魅力がある。細かな字で記された固有名詞のオンパレードや色とりどりの記号は、まさに知識の宝庫。見るだけで知らない土地を理解した気になって、楽しい。知識欲を刺激される。

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ブックレビュー 壮大な妄想に振り回される:小説「シャングリ・ラ」

投稿;2008/01/12 12:39:45 / カテゴリ:ブックレビュー / タグ: ★★★・・, 小説, 池上永一

壮大な妄想にお付き合いしましょう

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シャングリ・ラ
池上 永一
角川書店 2005-09-23
評価

by G-Tools , 2008/01/12

■アウトライン
炭素排出量ベースの経済に対応するため、ジャングルになった東京。裕福なものは、超巨大建造物「アトラス」多層都市に移り住み、それ以外は森に脅える地上でゲリラとなった。ゲリラ総統の女子高生、アトラスの正統後継者の少女、それを保護する超変態医者、世界経済を襲うAI「メデューサ」、最強のオカマ、脅威的な擬態能力を備える政府軍が熾烈なアトラス攻防戦を繰り広げる。アトラスに秘められた企みとは?東京の行方は?

男性がエッセイを書くと「なのである」「なのだ」を多用するから、つまらない、という指摘を読んだことがある。押し付けがましい、という。耳が痛いが、まことにその通りだと思う。本作を読んでそれを思い出した。

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ブックレビュー 暴走する作者:「レキオス」

投稿;2007/12/26 07:53:24 / カテゴリ:ブックレビュー / タグ: ★★★・・, 小説, 池上永一

繰り返し読みたい小説ではないけれど、暴走っぷりは楽しい小説。

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レキオス (角川文庫)
池上 永一
角川書店 2006-01-25

シャングリ・ラ 風車祭(カジマヤー) (文春文庫) バガージマヌパナス―わが島のはなし (文春文庫) 夏化粧 (文春文庫) ぼくのキャノン (文春文庫)

by G-Tools , 2007/12/26

沖縄、天久基地跡。日本に返還されたその土地に、巨大なペンタグラムが描かれた。琉球の大地から呼び出されようとしているのは、世界を支配するほどの力をもつ”レキオス”。米軍、変態人類学学者、混血(アメレジアン)の女子高生、百発百中の占い師(ユタ)、琉球のセチを治める巫女(ノロ)、企みを潰えようと暗躍するCIA、黒船、偉大なる王が、レキオスを巡って争う。琉球の秘密、レキオスとは一体なんなのか?

とにかく勢いのある小説。いや、むしろ暴走というか悪ふざけとしか思えない。この小説は、科学SFと宗教SFと歴史SFを同時にパロディしているのだけれど、いずれもぶっ飛んでいる。ルール無視で作者の書きたいように乱暴に書かれた感じ。その横暴ぶり、ハチャメチャぶりがこの小説の面白さだと思う。読者を裏切らない物語りは退屈になる。常識や理解を軽々と越えて、見たことのない世界を見たい。そういう意味でまことに痛快な小説だとおもった。やりすぎて読者を置いてきぼりにすることもあるけれど。
残念なことに、もう一度読みたいとは思わない。それは文章に面白みがないから。物語りをすすめるための説明っぽい。極端にいうと、「○○がおこった。△はこう思った。それは□なのだ。」という、事象とその説明というパターンが単調に繰り返される。そりゃどの小説だってそういうもんなんだけれど、この小説ではそんな印象が強い。言葉に力がないというか、味わいがないというか、行間を読ませないというか、どう表現すればよいのかわからないけれど、全体が説明的にすぎる。長編だけに退屈する。ストーリーを説明することと、話を語るのは別なんだなぁと、思った。